このiOSアプリ「切札大相撲」、じつに不思議な『縁』によってここまで来たのです―――
相撲は大好きだけど、もちろん角界にはまったく縁がなく、そもそもは自分と開発会社、イラストレーターさんとで普通に作ろうと思っていました。
「ゲームには音が必要だよね」
ゲームの構成や遷移、画像やロジック、ユーザーインターフェイスに注力していて、ほとんど考えていなかったBGMや効果音。。。。
「どうせなら相撲のあの太鼓とか拍子木がいいな」
そう思っていたところ、某動画投稿サイトでたまたま目にしたのが元三役格呼出・琴二さんの櫓太鼓。
「スゴい!」
当初はシンセサイザーでBGMや効果音を作ろうと思っていましたが、気が変わりました。
それで琴二さんにメールをお送りしたのがすべてのきっかけ。
すぐにご本人から電話がかかってきて、ビックリ!
数日後に開かれる「ちゃんこ鍋の会」にご招待され、そこで本物の櫓太鼓の演奏を目にして、その迫力にまたまたビックリ!
「ゼッタイにコレを使う!」
そう決めました。
そして、その「ちゃんこ鍋の会」が開かれたお店に後日伺った際、たまたま壁に飾られていたのが絵番付。
絵番付というのは、相撲の番付を力士の錦絵で描かれているもの。
「本当はこういう錦絵を描く先生に『決まり手』の絵を書いてもらいたいんですよね。でも、お金が……」
それを聞いた琴二さんが、絵番付の錦絵師・木下大門先生にその場で電話してくださったんです。
そしてなんと、大門先生、ちょうどそのころ東京スカイツリーの錦絵作成で大忙しでしたのに、二つ返事で快諾してくださったのです。
それも、信じられないくらいの画料で!
「若い人を支援するのが年長者の役割だから」
それが木下大門先生のお言葉でした。
心にずっしりときました。
その後も、非公式ではありますが、大相撲の「大元締め」の組織のエライ人たちにアドバイスをいただいたり(非公式なので大きな声では言えませんが)、ちゃんこ鍋会で知り合った相撲研究家(プロよりも詳しいマニアなお方)にルールの監修をしていただいたりと、とにかく「縁」と「相撲愛」によって完成したのです。
あら、ずいぶん長くなってしまいました。。。。
Facebookuやtwitterでも相撲好きな方々のやさしいお言葉に勇気づけられました。
iPhoneアプリと言うといかにも最先端の技術の世界、顔の見えないネットの世界のように思われますけど、じつは多くの多くの温かい「人の縁」によって作られているのです。